MSWとして苦労をした事などについて、書かせていただきます。
こんにちは、現役MSWのヒナタザウルスです。このブログでは、MSWとして関わった事例や思う事、MSWに関わる本や、あんまり関わらない本も含めて紹介させていただいています。
今回はコラムとして、MSWとして苦労した事、失敗してしまったことを紹介していきたいと思います。お恥ずかしいことでしかないのですが、敢えて経験としてシェアすることで、今後MSW(Medical Social Worker:医療ソーシャルワーカー)として働く皆さんの反面教師になれればと思います。
苦労した事
知識が足らな過ぎた。
これは多くのMSWが思った事なのではないかと思うのですが、社会福祉士の勉強や社会福祉学部で習う知識が、病院で役立つ知識とは重なりません。特に「福祉」の勉強をして、医療の城である「病院」で働くのですから、知識は足らない事だらけでした。
働き始めて「鼻からNGで~」という言葉を「鼻から入れることがダメ」という意味だと思っていました。本当は「Nasogastric tube」の事で、経鼻胃管のこと言います。鼻から入れる管です。院内での会話が成り立たないくらいの無知でした。そんなレベルで知識がなかったのです。
私は、社会福祉士の実習も医療分野ではありませんでしたし、人生で入院したこともありませんでした。
今思えば、私のMSWとしてのキャリアの中で一番大変だったのは「当初」であったことは間違いありません。私なりに苦労したなと思っています。
医療的な知識や、入院そのものに関する知識のなさは、「インプット」しかなかったので、本を読んだりして勉強したり、多職種の方々の方々に指導を仰ぎました。、今でも当時の私の「看護学校3日目くらいで学びそうな質問」を丁寧に答えてくれた医師、看護師には強く感謝しています。
その意味では、MSWになったばかりで「私は知識が足らないのかもしれない」と思った方は、インプットをしたらよいだけとも言えます。医療的に詳しい方がたくさんいるのが病院ですから、完璧な知識を付けるような勉強を求めているわけではありません。院内での会話にある程度ついていけることを目指してください。
仕事として初めから1人前ではなければいけなかった。
MSWとして苦労した事として1番に思うことは、思っていた以上に「個人技」であるという事です。
すごく職員に恵まれた環境でなければ、就職してそこまで日数が経っていなくても、患者さんやその家族と「1人」で話さなければいけなくなることがあるかと思います。少なくとも私はそうでした。
クレーマーさんのような家族でも、急な入院に感情が抑えられない患者様でも、1人で話さざるを得ないことがあるのです。
面談に慣れや知識がない状態でも、患者さんや家族さんにとっては「切羽詰まった状況で相談に乗ってくれる人間」であるのです。「新人なんでわからない」などと頼りにならない事を言っていいわけがないのです。多少「ハッタリ」でも、頼りになる存在でなければ、相談をしていただくことが難しくなることがあります。(もちろん、時と場合によりますが。)
その意味では、患者さんや家族さんにとって、頼れるかどうかなど含め完全に「個」としてのMSWが評価されます。支援の内容や方法はともかく、面談などを実際に行う間は、場合によっては完全に「個」として、問題に直面する事。 私はそのプレッシャーが苦労したところではありました。
ある程度は慣れだと思いますが、個人技であるからこそ、自分がどこまで準備して対応できるか。そこが大切になるように思います。
怒らせてしまった事
私が、単純なミスにより怒らせてしまった事を2つほど共有します。
「はぁ」と答えて怒らせてしまった。
この事例は、電話の中で怒らせてしまった事例です。「なぜ、自分が母の介護や退院の協力ができないのかを説明したい!私はこんなに忙しい!」ということについて、30分以上に渡りお話しをされる方で、私も「そういわれても」としか言えないところが多く、お話を伺う相槌がだんだんと雑になってしまいました。なんと答えればいいかも分からないことであった事も踏まえて、「はぁ」と答えて、「はぁじゃないんだよ!」と怒られてしまいました。
たしかに相槌で、「はぁ」はよくないのだなと思います。
話を聞いていくうちにどうしても相槌が雑になるので、気を付けていきたいなと思いました。
思い出しても恥ずかしいことです。
「連絡しないで」と言われたことを、全部署へ周知が足りなかった。
次は、家族の関係で「絶対に連絡しないで」と言われた家族さんについてです。私は、そのように頼まれたことを、必要だと思うスタッフには一通り周知し、パソコン上の連絡先を削除しました。ところが、何も知らない会計の方が、入院時からの書類を調べて、電話をしてしまった事例です。
その後に、私宛に連絡があり、「連絡しないでほしいと頼んだのに、連絡してくるなんて」と、怒らせてしまいました。返す言葉もありませんでした。
この事例で、私は組織の内部への周知の大切さと大変さを学びました。
おわりに
今回は、MSWとして今日も戦っている同志の皆さん。今後目指そうかなと少しでも思っている方などに、自分の失敗や苦労話を共有させていただきました。
誰かに少しでも参考になれたら、幸いです。
関係するブログ(コラム)
以上、MSW(医療ソーシャルワーカー、社会福祉士)ヒナタザウルスのブログでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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