【書評】「マンガでわかる薬剤師 あなたの知らない調剤薬局24時!」を読んで

MSW関連の本の紹介

【本の紹介】薬剤師が何をしているのか、面白く教えていただける本です。

 こんにちは、現役MSWのヒナタザウルスです。このブログでは、MSWとして関わった事例や思う事、MSWに関わる本や、あんまり関わらない本も含めて紹介させていただいています。

 この本は、大変読みやすく、薬剤師さんが何をしているのか、教えてくださる本です。

 漫画:油沼さん、原案・監修:ネーヤさん、出版:河出書房新社さん

読みやすさが特筆すべき本でした。

 この本は、漫画のパートと解説のパートで構成されており、油沼さんが描く漫画に、ネーヤさんが解説していくという構成でした。ネーヤさんの解説も、キャラクターが発揮されており、全体を通じて娯楽書としての感覚が強く読むことができました。休みの日のスキマ時間で読めたほどで、その意味では詳しく「薬剤師」について知りたい方には少し物足りないかもしれません。薬剤師や薬局そのものについての記載がもう少しあってほしいなと思うところはありました。

 私個人としては、「あなたの知らない調剤薬局24時!」が表わすように、知らない世界を教えてくださいました。MSW(Medical Social Worker:医療ソーシャルワーカー)として病院で勤務する私にとって「薬剤師さん」はそれなりに関わりのある方々で、多くのことを学んだり、一緒にいろいろなやり取りをしてきましたが、そんな私にとってもほとんど知らない「薬局の世界」があり、面白かったです。MSWにどこまで必要な知識かは別として、薬剤師さんがどのようにお仕事をされているかを垣間見ることができ、よかったなと思いました。

印象に残ったところ。

 私にとって印象にのこったところは、第8話です。その中で、「同じように薬の重要性をお話しても、伝わる人と、伝わらない人がいる」といった趣旨のお話があります。8話そのもののテーマかなとは思いましたが、この、「人によって言葉が届く方と届かない方がいる」という葛藤は、相談員として幾度となく私を苦しめたものであり、その意味では、強い共感を感じました。

 病院や医療機関では、薬や治療の必要性や重要さをいくら話しても、伝わらない場面があります。ネーヤさんの解説にもありましたが、「死んでもかまわない」と仰る方が、結構多いのです。

 ただ、少なくとも医療関係の人間で「そうか、したら構わないから、体調に悪い生活をしていいし、薬もテキトーでよいよ」と答える人間はいないのではないかと思います。

 その後に記載されていましたが、薬局にそのまま来なくなってしまう方が一定数いらっしゃるようで、病院でも、いろいろな相談を受けながら外来での通院を案内していても、来なくなってしまう方がいたことを思い出しました。

薬剤師さんとMSW

 薬剤師さんと、病院のMSWは、直接的な関りは比較的少ないと思われます。特に、この本で描かれているような調剤薬局とMSWの関りはほとんどないと思われます。病院の院内の薬剤師さんとも、決して関りが多い方ではないです。

 もし、急性期の病院でMSWをしているのであれば、退院時にどのような処方がでて、次の退院先を考慮しどれぐらいの日数分お持たせするのか考える必要があります。また、お薬によっては高齢者施設などでは対応が難しいので、そのような場合も、薬剤師さんとコミュニケーションをとっていくことが必要となります。

 一方で、療養型の病院や回復期の病院で働くのであれば、転院相談を受ける際に、転院元で処方されている薬が、自分の病院に採用されているのか(あるのか)、お薬が値段が高いものであったりした場合は対応できるのかなどを確認していく必要があります。

 病院ごとに、MSWと薬剤師さんの関りは違ってくるかと思います。いまもしMSWに興味がありましたら、薬剤師さんがどんなことをされているのか、知っておくことでより敬意をもって話すことができるので、そういった意味ではこの本のように読みやすい本を1冊読んでおいた方がよいかもしれないと思いました。

おわりに

 この本は「なんとなく、薬や薬剤(師)について知りたい」と思った私のニーズにかなりマッチした本でした。大変読みやすく、漫画で事例のイメージもしやすく、単純に楽しめました。

〈※ お薬の管理で相談した事例 →  アパートの管理人さんは、天使か悪魔か。

以上、MSW(医療ソーシャルワーカー)ヒナタザウルスのブログでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました