【コラム】9060問題について

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最近よく見る社会問題について考えてみました。

 こんにちは、現役MSW(医療ソーシャルワーカー、社会福祉士)ヒナタザウルスです。

このブログでは、MSWとして関わった事例や思う事、MSWに関わる本や、あんまり関わらない本も含めて紹介させていただいています。

 今回は、最近改めて私が目にする問題について書かせていただきます。

 11/16日のヤフーニュースの記事で、「9060」問題なるものの記事が目に飛び込んできました。

読み始めると、一時期よく目にした「8050」問題の、当事者たちの高齢化が進んだ結果、「9060」問題となるようです。

 そもそも「8050」問題はなんだったか再度確認していきます。

 80代の高齢者の方が、50代の子を養うという状況の事を指す言葉だと認識しています。

 そして、多くの場合この50代の子というのが、引きこもりやニートと呼ばれる状況であると言われており、引きこもりの子を親が年金等を受けながら養うという構図であると思われます。

 現在では、いよいよ養う側も養われる側も高齢化が進み、90代が一家の大黒柱となるわけですから、そこには多くの不安があるように思います。

 病院のMSWとしてこのような状況かと思われる事例にも何度か(多い年は年に数件程度)お会いしているので、個人情報を大きく入れ替えてご紹介だけしたいと思います。

ケース1

 家族は父(80代男性、心疾患の持病あり)、母(80代女性、認知症あり要介護2)、娘(50代女性、25歳から引きこもり)。

 私への相談経路としては、父が持病の心疾患にて外来で受診された際に、医師より入院加療を進めたところ、「家の事が心配で」という事で、入院を拒否するのだが、父にも時間的な余裕があまりないので、医師より介入を依頼されました。

  結果的に、こちらのお父さんは入院せざるをえなくなり、他の二人を各公共機関と連携しどうにか過ごしたという事例です。

 「9060」問題は「10070」問題(100歳の親が70歳の子どもを養う)とか、今後どんどん年齢が上がるかというと、さずがに身体的な限界はあります。

 この事例のように、高齢の親に子を養うことが出来なくなるタイミングなど、いつ来てもおかしくはないのです。

 当たり前のことを再認識した事例でした。

ケース2

 家族は、高齢(概ね90歳)の母と、息子(概ね60歳)の親子です。

 こちらの事例は、息子さんが救急車で病院にいらっしゃいました。一命は取り留めましたが、お母様がそのまま入院となる息子さんを見ながら、ものすごく入院費を気にされていたことを思い出します。

 この事例は病状的な状態の悪さもあり、訪問診療等を調整し、ご自宅で最期の時を迎えていただくこととなっていくのですが、私の記憶にしっかりと残っていることがもう1つあります。

 このお母様が、ものすごくしっかりとされていたことです。息子さんの面倒をみなければという意識がおありなのか、約90歳でありながら、電話はすぐ出られ、医療費の限度額等の話があれば、すぐに役所に行かれ、病状説明も、かなり厳しいお話もしっかりと受け止め、共に支援を進めてくださいました。

 お話を伺うと、息子さんが引きこもられて、年金だけでは暮らしていけず、85歳までパート等で働かれていたとのこと。

 はじめにお話を伺うときも、「入院費がとても心配で、なにかよい仕事はないかしら」といった内容だったことは、とても印象的でした。

おわりに

 9060問題、もとい、8050問題に対して思い出したことを、書かせていただきました。

 社会問題としてすごく身近にあること。かといって、問題はもちろん家族ごとに大きく違い、一概には言えないということ。

 問題の本質には家族としての複雑で強い関係性があることを、ニュースを見ながら思い出した。

 以上、MSW(医療ソーシャルワーカー、社会福祉士)ヒナタザウルスのブログでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 

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