【書評】「病院でちゃんとやってよ」を読んで

本の紹介

【本の紹介】病院が舞台の介護小説です。

 こんにちは、現役MSW(医療ソーシャルワーカー、社会福祉士)ヒナタザウルスです。

 このブログでは、MSWとして関わった事例や思う事、MSWに関わる本や、あんまり関わらない本も含めて紹介させていただいています。

 最近では、病院が舞台となるような小説なども好んでご紹介しています。

 今回は「病院でちゃんとやってよ」という本を紹介させていただきます。

 (※ ネタバレは基本的にありません。

 著者:小原周子さん、発行所:双葉社さん

 なお、著者の方は現役看護士さんだそうです。

内容について。

 小説の内容に関しては、ネタバレをしたら台無しになる作品だと思うので書けません。

 しかし、帯に書いてある、「現役看護士が描く、あまりにリアルな介護小説」という表現が物語るよう、看護師さん目線で描かれる、さまざまなご家族と介護をめぐる物語です。

 とくに後半は、私は何度も「え~~」と声を出してしまう展開があり、かなり楽しく読ませていただきました。

 後ほど書いていきますが、私にとって身近なテーマが題材すぎたこともあり、純粋に楽しめていないところがあったのですが、後半の数十ページはドキドキのファンタジーでも読んでるかのような展開に、ページを進める手を止められませんでした。

この小説を読んで思った事。

 私はMSW(Medical Social Worker:医療ソーシャルワーカー)として、この小説にあるような場面(いわゆる退院支援)にたくさん関わってきたため、思うところが多々ありました。

 この小説では看護師さんが行っているご家族と退院後の環境に関して相談を進めていくことは、現在の多くの病院では基本的にはMSWの仕事だと思います。

 また、この小説の主人公がかなり苦戦する「面談」も、少なくとも私が勤めてきた病院では、看護師さんの仕事ではありませんでした。

 私達MSWの仕事であることがほとんどでした。

 なにが言いたいかと言うと、この小説は、看護師さんが書く、看護師さんが主人公の小説ではあるのですが、多くのMSWが我が事のように共感できるものになっているのではないかと思います。

 (むしろ、この小説の中では社会福祉士が一切登場せず、私にとって看護師さんの仕事ではないことの多くが看護師さんの仕事になっており、個人的には違和感がありました。)

身近なテーマが小説になることの難点。

 私は、以前に介護に関するドラマを見ていた時にもブログを書いたのですが、身近なテーマが題材になると、エンターテイメントとしてあまり楽しめないという状況が多々あるのではないかと思います。

 少なくとも、私はそうでした。

 以前のブログも同様のことを書きました。 → 【コラム】ドラマ「俺の家の話」を見て

 この小説での主人公の発言に(小説なのに)、「そんなこと、言ってはだめでしょう」とか「まずは、制度の話からしないと」とか、1人で突っ込んでしまうことが多々あり、改めて、身近なテーマが娯楽になるときに葛藤を感じました。

 小説は小説であると認識し、もっと純髄に作品を楽しめたらいいのにと、自分に対して思いました。

 その意味では、無駄な知識が無い方に読んでいただければ、より楽しめたのかもしれません。

おわりに。

 今回紹介したこちらの本は、本当に読んでいてハラハラしました。

 看護師さんが書いている病院現場はとてもリアルであり、それ以上に小説としての驚きの展開がとても面白かったです。

 少し前にご紹介した本は、医師の方が書いており、今回は看護師さんが書いています。

 皆さんの、多才さに純粋なうらやましさを感じました。

 医師が作者の本の紹介。 → 【書評】「泣くな研修医」を読んで

             → 【書評】「救命センター『カルテの真実』」を読んで

以上、MSW(医療ソーシャルワーカー、社会福祉士)ヒナタザウルスのブログでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 

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