【書評】「泣くな研修医」を読んで

本の紹介

【本の紹介】先日最終回を迎えたドラマの原作です。

 こんにちは、現役MSW(医療ソーシャルワーカー、社会福祉士)ヒナタザウルスです。

 このブログでは、MSWとして関わった事例や思う事、MSWに関わる本や、あんまり関わらない本も含めて紹介させていただいています。

 最近では、病院が舞台となるような小説なども好んでご紹介しています。

 今回は「泣くな研修医」という本を紹介させていただきます。

 (※ ネタバレはありません。

 こちらの本は、6月26日に最終回を迎えた、 白濱亜嵐さん主演ドラマの原作です。

 著者:中山祐次郎さん、発行所:幻冬舎さん

 ちなみに、表紙の上にさらにドラマ特別版の表紙があったので、紹介します。

研修医が主人公の小説です。

 MSW(Medical Social Worker:医療ソーシャルワーカー)として働き始めて、私は初めて医師という職種に「親近感」を抱きました。

 私自身は血を見ることも苦手であり、人の身体に(必要だからですが)メスを入れることのできる方は、住む世界の違う方々という風にずっと思っていました。

 ところが、病院で実際に働いていると、医師の方々も(当然ですが)いろいろな感情の起伏を持っておられます。特に研修医の方々が、すごく人間味あふれる場面には何度も立ち会ったので、この小説を私は、かなり共感しながら読めました。

まず、思った事として。

 本の内容に関してまず思ったところは、「生々しいな」ということ。

 研修医が実際に経験するであろう葛藤や、命と向き合う場面が小説に落とし込まれており、さすが「医師が書いた小説だな」と思いました。

 ドラマ化されていることなどで、勝手にもう少しポップな内容を勝手に私が想像していただけなのかもしれませんが。私の読む前の印象より、はるかに医療現場のリアルが描かれていたように思います。

  最後の解説の中に、私が感じていた部分を明確に表現されているところがあったので、引用させていただきます。

「泣くな研修医」は、一見すると、医学知識や現代の医療事情などを知っておく必要がない、純粋なエンターテインメント・・・・・のように見える。しかしその実態は、「医者と非医療者の境界線に立った人間の物語」である。

文庫版p299 原文のまま

 境界線に立った人間が主人公の物語だからこそ、その境にいるからこその葛藤がとても上手に描かれた小説だなと、私は思いました。

内容として。

 内容としては、一言で言うと「泣いた」です。

 たまたま外で読んでいたのすが、急に泣いてしまい、すこし恥ずかしい思いをしました。

 ネタバレをしたくない(すべきではない)ので、内容は書けないのですが、私がこの本を「見くびっていた」のです。

 ドラマのPRを目にしたこともあり、比較的「楽しい」読み物だと考えていました。

 ところが、実際に読むと、涙なくは読めません。詳細まで丁寧に描かれた描写。

 現場を熟知されているからこそ書ける病院のリアル。

 そして、しっかり練られた完成度の高い構成。

 感情を揺さぶられる文章。

 少なくとも私は、読んだ後のティッシュで涙を拭きながら思わず「くぅ~~」と声が出てしまいました。

 ぜひ、読んでいただきたい1冊です。

おわりに。

 以前に紹介した本もですが、医師で文才がすごい方々は、本当に素敵だと思いました。天は2物を与えてるなと思います。(以前のブログのリンクを貼らせていただきます。)

 → 【書評】「救命センター『カルテの真実』」を読んで

 この「泣くな研修医」も、小説としての完成度がかなり高く、驚きました。

 私としては、「社会福祉士」で有名な小説家という方がなかなかいないなと思い、いつか私も書いてみようかななど、夢物語を考えてしまいました。

 

以上、MSW(医療ソーシャルワーカー、社会福祉士)ヒナタザウルスのブログでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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