【コラム】自己決定って難しい。

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自己決定って、本当に難しいなと思うことが多いです。

こんにちは、現役MSWのヒナタザウルスです。このブログでは、MSWとして関わった事例や思う事、MSWに関わる本や、あんまり関わらない本も含めて紹介させていただいています。

 今回はコラムとして、MSW(Medical Social Worker:医療ソーシャルワーカー)の仕事をしていて非常に難しく感じている「自己決定」についてコラムを書かせていただきます。

 MSWをしていると、「患者さんが自己決定によって、問題を解決していくことができるように援助を行う」ことが大切だと言われます。本にも書いてあります。

 ただ、この「自己決定」というものが、なかなか難しいと思うことが、私には多いです。

 ご本人の問題解決が「入院中の大切な決断」となると、その自己決定に寄り添いながら、MSWとして悩むことも多いです。

 そういった場面で私が葛藤を感じるところについて、まとめて行きたいと思います。

 なお、MSWとして「自己決定」を援助するという事に対して、少しの疑いや悩みもありません。「自己決定」そのものを得ることが難しいことがあり、そこに悩むことがあります。そちらのご承知おきをお願い致します。

本人の意思がもうわからない

 自己決定が難しいパターンとして、まずは本人と意思疎通が取れないパターンがあります。

 認知症の進行によるものであるとか、シンプルに体調が悪かったりして意思疎通が取れなくなられた方は多くおられます。

 少なくとも私は担当したケースの半数くらいがご本人の意思を確認できないケースだったと思います。

 こうなって来ると、「決定」できるのは、自己ではなく家族であることがほとんどです。

 ご家族様によっては、自分のことではないし、急な決断を迫られるし「決められません!」とお話される方もいらっしゃいます。

 相談を受ける立場のMSWである私に、「どこの施設いいか、任せます。」なんておっしゃる方も、結構いらっしゃいます。私が「ココはどうですか。」といった施設へ行かれるとしたら、だれの意思か、わかったものではありません。

 私の尊敬する急性期の内科のお医者さんは、医療行為の決断(胃瘻をするのかしないのか、など。)をご家族が悩まれたときに、「ご本人ならどうされるのか、どうされたいと思っているのかを考えてください」とお話されるのですが、まさにその通りだと思います。

 病院のスタッフより、「本人がどうしたかったか」に近いことを考えられる可能性が高いのは、ご家族です。ご本人の意思が確認できないときは、ご家族とともに、ご本人の意思を想像しながら支援せざる得ないこととなります。

 ただ、ここにはご家族の思惑も当然はいってくるため、MSWとして「本人が望むことか」ということを意識しながら支援をする必要があります。

そもそも自己決定ってすごく難しい。

 そもそも自己決定というものはかなり難しいと思います。

 健全な頃からご自身の事を自己決定されていた方ならともかく、決断そのものが苦手という方が多いのではないでしょうか。

 ご自身の体調や、人生の終末期を過ごす場所に関する事だとしても、決断を急に迫られたときに選べない方は多いです。選べない結果、お医者さんやご家族や私に判断を委ねる方は非常に多いです。意思決定ができる能力がある方でも、「任せるわ」とおっしゃる方の多さに、驚くことがあります。

 相談員としては多少わがままを言ってくださった方が、いいなと思います。実際に「任せるわ」の発言の裏に自棄がないか危惧し、何度か話を伺うようにしています。

 こういった方は、日ごろから、自分より家族の決定を優先されてきたのかもしれません。また、自分で決めることが許される場面が少なかったのかもしれません。その結果、急に自己決定をすることになったところで、決めるという事が難しいのかなと思います

 改めて、自己決定を支援するというのは、難しいなと思います。

おわりに

 「自己決定」はMSWにとって、本当に大切にすべきことです。患者様およびご家族の支援をするのですから、意思を叶えることが最重要であることは間違いありません。

 そのうえで「自己決定」そのものがとても難しいと思うことが多いので、ブログにさせていただきました。

 

以上、MSW(医療ソーシャルワーカー、社会福祉士)ヒナタザウルスのブログでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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